食物繊維とは、ヒトの消化酵素では
消化できない食品中の成分。
メモ
炭水化物-糖質=食物繊維
食物繊維は、穀物(全粒粉・玄米・胚芽米)、
野菜、果物、豆類、海藻類、きのこ類に
多く含まれている。
食物繊維は、水溶性・不溶性の2種類あり
エネルギー源にはならないが、
満腹感を得やすい。
また、血糖値の上昇の抑制、
腸内環境の改善など生体にとって
非常に有益な働きを担っているので
積極的に摂取することが望ましい。 😛
食物繊維の分類と特性
水溶性・不溶性という2種類の食物繊維の
合計が食品中の食物繊維である。
この2つはいずれも
体内の消化酵素で消化されにくく
そのまま排出される成分だが、
働きの異なるこの2種類の食物繊維を
バランス良く摂取するのが重要である。 😀
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、
水に溶ける食物繊維で
野菜・果物に含まれるペクチン、
海藻類に含まれるアルギン酸、
こんにゃくのグルコマンナン、
大麦に含まれるβ‐グルカンetc…。
腸に不要物が蓄積すると
発酵して毒素が作られ、
肌荒れ・病気の原因に…。 🙁

水溶性食物繊維。
体内に入った食物が水を含んで
かさが増えると、
腸を通過するスピードが緩やかになり
糖質の消化・吸収速度が遅くなるので
急な血糖値の上昇が抑制される。
さらに、
コレステロールなどの余分な脂質を
吸着して排出する他、腸内粘膜を守って
善玉菌を増やすように働く。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は、
水に溶けない食物繊維で
小麦ふすまに含まれるセルロース、
玄米・大豆・ゴボウに含まれる
ヘミセルロースetc…。
ネバネバ、ヌルヌルした粘性のある成分で
水分保持力が高い。
胃や腸で水分を吸収して膨張するので
腸を刺激して便通を促す。
食物繊維が硬く、よく噛むので
満腹感を得やすく
過食防止に役立つ。
食物繊維の働き
難消化性の炭水化物である食物繊維は、
腸内細菌が発酵分解することによって
エネルギーを産生する。
エネルギー産生量は一定しておらず、
有効エネルギーは1gあたり0~0.2㎉。
食物繊維には
さまざまな生理機能が認められており、
最近では心筋梗塞や糖尿病、肥満などの
生活習慣病予防への関与が
注目されている。
体内に入った食物繊維は
消化されないまま大腸へいき、
そこで様々な生理機能を果たす。
●●まとめ●●
①多孔性の食物繊維が水分を吸収して
便を軟らかくし、排便しやすくなることで
便秘予防・改善できる。
②腸内にたまって発酵して毒素を出す
有害物質を吸着し体外へ排出する。
③腸内細菌叢の善玉菌を増やして
腸内環境を調え、
免疫細胞の働きを強化する。
④食物が水を含んでかさが増えると、
腸内を通るスピードが緩やかになり
糖質の消化・吸収速度が遅くなるため
急な血糖値の上昇が抑制される。
⑤食物から摂取したコレステロールを
包み込んだ胆汁酸を
食物繊維が吸着して排出するため、
コレステロールの吸収が抑えられる。
⑥満腹感の持続により過食を防ぐ。
食物繊維の必要量
食物繊維が不十分だと
便通が不良となり、
有害物質の排出が滞る。
食物繊維の摂取不足は、
生活習慣病の発症に強く関連している。
『日本人の食物繊維摂取基準』(2015年版)では、
成人目標量19g/日(男性20g/日以上・
女性18g/日以上)
しかし、
健康的な排便習慣には20g/日、
心筋梗塞による死亡抑制には24g/日
が必要とされる。
食物繊維に関しては、
過剰摂取による健康障害は
考える必要なし。
